【作例あり】フルサイズのオールドコンデジ、"Sony RX1R"を一年使いました。今更。

2025年4月30日
【作例あり】フルサイズのオールドコンデジ、

9万円でSONY RX1Rを買いました。

コニチワ、ななしきです。ななしきは普段Pentax645zやToyofield45Aなんかの、割と重いカメラを使うことが多いのですが、
フィルムカメラを使ってる友達が授業やコンビニに行くだけでも、しっかりとカメラを持ち歩いて毎日を記録している話を聞いて、流石にカッコいいなと、ななしきもそういうのやりたいなと思い、コンデジを探すことにしました。高校時代にAPS-CのGR初代を使ったりしてたのですが、今回は思い切ってフルサイズコンデジにしてみようと考え、ライカQとsony rx1,rx1rと悩んだ末、一番メルカリで安かったsony RX1Rを買うことにしました。それから一年が経ったので、今回はそのレビューです。

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SonyのRX1R、中古で買えば実売9万円前後という価格で手に入るフルサイズコンデジというだけでもすごいのに、それを毎日持ち歩いて撮影してみたら、明らかに9万円で買えていいカメラじゃないことだけはわかりました。APS-Cでもマイクロフォーサーズでもなく、フルサイズセンサーと35mm F2のツァイスレンズをこのサイズに収めたRX1R。その存在だけでもかなり変態的なんですが、実際に日常で使ってみると、性能がとにかく必要十分。これで30万円とかだったら「まぁ、そうだよな」と思いますが、中古10万円くらいなら正直即購入です。2025年時点で13年前発売のカメラなので、これもうオールドコンデジだろ...と思ってます。最強のオールドコンデジです。


フルサイズコンデジ、全然今買っても使えて凄く良い。

前述しましたが、現在、中古でおよそ9万円前後(状態や店舗にもよります)で手に入るRX1R。2013年発売ということもあって、スペックシートだけを見ると多少の古さは否めません、というか普通に古いです
でも実際に撮影してみると、「全然使えるじゃん...」と思わせてくれる上に、所謂オールドコンデジ的な写りしかしないのかと思ってたら、全くそんなことはなく、しっかりと綺麗な写真やフルサイズとF2単焦点レンズっぽいボケや余裕のある表現が可能で、今常用してても何ら古臭さを感じない写りです。少し描写の甘い35mm F2のツァイスレンズとフルサイズセンサーが織りなす画作りは、今でも十分通用するどころか、レンズが甘い分、フィルムライク方面に持っていくことも容易で、好きになる人が多いはず。
フィルムライクや少し甘めの写真を撮りたい人はマジでおすすめです。本体価格もPortra400が25本分だし。

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いや、めちゃくちゃ良くないか!?
GRを使ってた時、正直レンズの硬さが自分の現像ではなかなか消えなくて、「こんなもんか..」と落胆していましたが、RX1ならいけちゃうんですね。設計的にレンズが無理してるからでしょうか、求めているレンズ描写の甘さとちょうど合ってる感じがします。最後の写真の被写界深度の浅さと控えめなボケもいい感じです。

実はSIGMA fpよりも軽いです、このフルサイズ。482gだと...?

RX1Rの魅力のひとつが、「本当に気軽に持ち歩けるフルサイズ」という点。フルサイズミラーレスに35mm F2の単焦点レンズをつけて持ち歩くのは、なかなかに気合がいるし、大きくて重くなりがちです。そもそも、35mmのF2でマクロも撮れる小さいレンズなんて、RF35mm f2くらいしか無いんじゃないですかね。でもRX1Rなら、本当に軽いしレンズも小さいので、コンデジ感覚でカバンやポケットに入れて持ち出せる。しかも、写りはフルサイズのそれ。軽快さと高画質のバランスがおかしいんです。
軽量フルサイズだと一番選択肢に上がりやすいのはSIGMA fpでしょうか。実際高校時代に使ってましたが、正直レンズの取り回しとかも含めると、RX1Rの方がひと回り小さいし軽い感じです。レンズやバッテリーの重量含めたら、RX1Rの方が軽いんですよ、あと薄い。逆に、SIGMA fpはRX1Rよりひと回り大きいだけでレンズ交換もcinema DNG撮影もできる化物ってことなんですけどね...
GR <RX1,RX1r <sigma fp <Pentax645z って感じですね。GRはさらにひと回り小さいです。レンズの出っ張りもないし。
わざわざ高画質レンズじゃなくてオールドレンズ付けてフルサイズミラーレスで撮影してる人、RX1Rでいいと思いますよ。変わらないんで。

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【実写レビュー】RX1RのRAW現像と操作感

ななしきはRX1Rの実際の作例や色味について、Twitterでも言及してますが、やはり色の出方がすごく気に入っています。普段使っている"後付2"というプリセットを当ててもある程度破綻せず使えたり、コンデジのデータだからと言って編集の時に頭を抱える必要はないみたいです。
結構過剰に色をいじるタイプの人も、ナチュラルな雰囲気で落ち着かせたい人も、フィルムライク方面に持っていきたい人にも対応してるいいデータだと思いました。高解像度を求める人はちょっとレンズ的に厳しいと思いますが...
実際JPEGの時点でも十分に自然な雰囲気があり、ポストプロセスをあまりいじらなくても「いい写真感」が出るのが素晴らしいポイントです。良いJPEG見ちゃうと撮って出しおじさんになろうか迷うよね。ベタ褒めしてばかりですが、流石に最新フルサイズほどの諧調表現はないです。普通にコンデジ+α程度です。とは言っても、これはRX1Rに限らず古いからだと思います。諧調やRAW現像の自由度で言うとCanon 6D初代なんかに近いと思いました。でも夜でもここまで写れば十分な気もする。

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RX1R、致命的な弱点が一つ、エラーが起こる。

褒めすぎましたが、sony RX1Rには、これ結構キツイな...みたいな弱点が一つあります。それはエラーです
この記事の前にRX1RやRX1について調べている方はご存知かと思いますが、RX1Rには発売当初から持病のようなエラーが出ることで有名です。ななしきも購入前にこのエラーを懸念して即購入できなかった文脈があります。このエラーはレンズの接点不良なんかで起きるらしく、わりと頻発する個体もあるそうです。例に漏れずななしきのRX1Rにもこの症状が出ましたが、このエラーを"直す"方法があります。根本的な解決ではありませんが、割とこれで騙し騙し一年間使えています。修理も対応してないので仕方ないですね。

その方法は、"床に叩きつける"です。いや、これ真面目に言ってます。床というか、畳とかがベストです。布団だと意味ないです。
要はレンズとボディの接点が使用中にずれてきて発生するエラーなので、大きめの衝撃を与えれば治ります。ななしきはこれで2回位1発で直してます。床とカメラの底面を平行にして、そのまま結構強めに叩きつけます。そうすると治るんです。もしくはレンズの前面を床に強く押し付けると治るそうです。完全に自己責任ですが、とりあえずこれで治りましたので、ご参考までに

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これさえなければ残りの些細なデメリットというか弱点は「まぁ9万円だし...」で看過できます。せいぜいグリップが薄いだの動画が撮りにくいだの、F11まで絞るとちょっとチリとか入ってる個体も多い、とかなので。最初から完璧を求める方には向いてませんが、尖ったカメラやとにかく小さくて軽いフルサイズというロマンを感じたい方は、おすすめです。


【まとめ】機材沼はRX1Rを買えば終わる。

ということで今回はSonyのRX1rというフルサイズコンデジを買って一年経ったので、レビューしてみようという記事でした。
実は結構前にYouTubeでも紹介してるので、動画がいいよーって方はぜひそちらも合わせてご覧ください。
正直特にこだわりとかなければ、RX1rで機材沼は終わると思います。正直この価格でこの体験ができるカメラが手に入るの今だけだと思うので、是非見つけた時は手に取ってみることをお勧めします。描写もRAWの色も体験も機動性も抜群です。
Amazonとか楽天でもまだ中古の個体が安く出回ってるので、値段上がる前に買ってみてください。
このリンクから注文してもらえたら活動の励みになるので、なにとぞお願いします....

カメラの上に付いてる光学ファインダー。

追記です。記事内でななしきの使用しているRX1R、ホットシューになんか丸っこいのが付いてると思います
これはライカのSBOOIという光学ファインダーで、覗くと50mmの画角がわかるブライトフレームが景色に重なります。
元々FX3に付けて使ってたのですが、RX1rに付けてたらかっこいいなあと思ってつけてます。元々EVFもないので、ちょうどいいんです。SBOOIは2万円くらいしますが、RICOHやフォクトレンダーの光学ファインダーもあったりするので、ちょっとデザインを個性的にしたい方は、外付け光学ファインダーお勧めです

作例のRAW現像で使っているプリセットについて。

それと、記事内で扱っている作例写真は全て"後付2"というプリセットでRAW現像しています。重めの描写や中判フィルムライクなんかが好きな方はハマると思いますし、"飾れる"プリセットとして販売しているので、作品を購入するようにプリセットを購入できるプロダクトです。是非下記画像をクリックしてBASEをご覧ください。というか、RX1Rと後付2を購入すればとりあえずこの色は作れるし、後付2は中判デジタルやオールドレンズを使ったRAW現像でも真価を発揮するので、
ぜひ一度ご覧いただければ嬉しいです!画像を!!クリックしてください!!

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ということで今回は以上になります!またね